心と体のつながりを取り戻すために
サロンにヘッドスパを受けに来られるお客様のお悩みで、もっとも多いのが 眼精疲労 と 首・肩こり です。
こうした不調を抱える方の多くは、
「心が疲れている」という自覚よりも、
「体が疲れている」という感覚のほうが圧倒的に強い傾向があります。
例えば、ご自身の状態を数値化すると
• 心の疲れ:5
• 体の疲れ:8
といった具合に、心と体の間に“乖離”が生まれているのです。
しかし漢方には 心身一如(しんしんいちにょ) という言葉があるように、本来、心と体は陰陽のように深く結びついた関係です。
どちらか一方だけが疲れ、もう片方がまったく無傷でいられることはありません。
心と体の乖離は本当に起こりうるのか?
ここで、興味深い実験があります。ジョギングや自転車こぎなどの有酸素運動を4時間続けた場合と、デスクワークなど精神的な作業を4時間続けた場合を比較し、疲れを感じる部位や程度を調べた研究があります。
結果は意外なものでした。
・4時間運動しても「筋肉にはほとんどダメージが出ていない」
・4時間精神作業をしても「体に大きな消耗は起きていない」
つまり、たとえ体に負荷がかかったときも、疲れを“作り出している”のは脳だということ。本来、体の疲労と心の疲労は連動するはずなのに、現代人はこのつながりを感じにくくなってしまっています。つまり、肩こりなどの症状は、“疲れた”“休みたい”“もう面倒くさい”という体からの声を、心が無視して頑張りすぎた結果として現れているという事実です。
体が発している SOS を、心が「まだいける」「もっと頑張らなきゃ」と押し込めていると、結果として、凝りや不調という“物理的な形”で表面化します。
本来、心と体は同じ方向に揺れる
本来であれば
• 体が疲れれば心も疲れ、
• 心が疲れれば体にも影響が出る。 これが自然な姿です。
つまり、
• 体はとても疲れているけど心は元気!
• 心は病んでいるけど体は健康!
という状態は、生理学的にも漢方の理論から見ても、本来ありえないことなのです。
ところが現代社会では、この「心と体のつながり」が切れやすくなっています。
現代のストレス社会が私たちを分断している
複雑さを増す社会、
デジタル過多、
常時オン状態、
人間関係のストレス。
これらはすべて、私たちの交感神経を優位にし続け、緩む」「休む」という感覚を忘れさせています。交感神経が高ぶったままでは、筋肉は常に緊張し、血流が滞り、首・肩こりや眼精疲労は改善されません。
漢方アロマと“お手当て”が生み出す本質的な癒し
漢方アロマの香りは、私たちの本能に働きかけ、脳と自律神経を優しく鎮めていきます。そこに「手を当てる」という意味の お手当て の温かさが加わると、香りと触れられる安心感の相乗効果で、心と体の両方が深くほぐれていきます。
これは、単に“気持ちいい”というリラクゼーションではなく
・心身のつながりを取り戻す
・自律神経が整う
・自然治癒力が高まる
といった変化をもたらす事が漢方アロマヘッドスパの本質的な価値です。
「気休め」ではなく、新しいケアの形へ
リラクゼーションサロンでのケアは、「気休め」「その場しのぎ」と誤解されがちです。しかし、癒しの力によって心と体のつながりを回復させ、自然治癒力を底上げすることは、現代人にこそ必要なケア。そしてそれは、お薬や整体などの治療に取って代わるものではなく治療効果を高める“新たな選択肢”と考えています。
“癒し”という新たな選択肢
地球環境の不安定さ、
社会構造の複雑さ、
ストレスの増大
この様な環境の下で
“健康であること”が難しくなっている今こそ、健康を守るための 新たな一手 が求められていると感じています。漢方アロマの香りと、お手当ての温もりによって、心と体のバランスを取り戻す。癒しの力がその一角をなすことを願っています。
