養生 · 2025/11/27
東京都で2025年11月にインフルエンザの流行警報が発表されました。11月中に流行警報が発表されるのは16年ぶり、2009年以来となります。毎年、この季節になるとさまざまな感染症が流行しますが、そもそも、なぜ秋から冬にかけて私たちの免疫力は低下してしまうのでしょうか?...

お手引き · 2025/11/11
セルフケアをしていく上で大切なのは、「感性を高めること」です。ここで言う感性とは、芸術的な感受性というよりも、“今の自分に本当に必要なこと”を感じ取る力のこと。たとえば、「今の私にはどんな食材が必要だろう?」「今日はこれ以上頑張らず、しっかり休もう」といったように、頭で考える前に自然と気づける感覚。それが本来、誰もが持っている“自己調整の力”なのです。 しかし現代人の多くは、知らず知らずのうちに無理を重ね、その感覚が鈍く、時には麻痺してしまっています。仕事でのストレス、スマホの見過ぎ、お酒や暴飲暴食といった代償行為…。一時的には心を落ち着かせるように感じても、実は心身の声をさらに聞き取りにくくしてしまうこともあります。さらに、乱れた食生活も感性を鈍らせる要因です。化学調味料や保存料などの添加物は味覚だけでなく、脳の神経伝達にまで影響を与え、自律神経をはじめとした“感じる力”の働きを弱めてしまいます。 一方、先人たちは味覚や感覚を通じて自然とつながり、自らの体に合った食材を見極めてきました。たとえば「苦味」には、熱を冷まし、解毒する作用があります。沖縄で食されるゴーヤや、漢方薬の黄連解毒湯(おうれんげどくとう)は、まさに“清熱”といって、体の炎症やのぼせを鎮める目的で用いられています。また、漢方の世界では塩味は「鹹味(かんみ)」と呼ばれます。この塩味には“軟堅散結(なんけんさんけつ)”といって、固まりや滞りをやわらげる働きがあるとされます。現代的に言えば、塩に含まれるマグネシウムが不足すると血管や筋肉が収縮して肩こりや頭痛を引き起こす一方、十分に足りていると筋肉の緊張がゆるみ、症状がやわらぐ——この作用と一致しているのです。 科学や検査技術がなかった時代に、こうした体の仕組みを“感覚”で見抜いていたことは驚きです。まるで野生動物が嗅覚や触覚を使って食べ物を見分けるように、人間にも同じ本能的な力が備わっています。ただ、今の私たちはその感覚が鈍くなり、疲れた時に甘いものを欲しても、それが本当に体が必要としているものではなく、“脳が一時的に求めているだけ”ということも少なくありません。 そんな時こそ、漢方アロマの香りが助けになります。香りは本能に直接働きかけ、私たちが本来持っている「感覚を取り戻す力」を呼び覚ましてくれます。嗅覚は人間の感覚の中でも最も早く発達した器官のひとつであり、“原始的な感覚”とも呼ばれるほど、生存に直結した重要な感覚です。心地よい香りを感じながら、深い呼吸をすることで心と体のバランスが整い、感性が少しずつ研ぎ澄まされていきます。 感性を高めることは、「自分にとって本当に必要なもの」を見極める力を養うこと。それこそが、真のセルフケアへの第一歩です。

養生 · 2025/10/31
秋の訪れとともに、日中の暑さも落ち着き、過ごしやすい季節になりましたね。ついつい夜更かしをして、秋の夜長を楽しみたくなる時期ですが、実はこの習慣が「自律神経の乱れ」を引き起こす原因になることがあります。...

お手引き · 2025/10/27
漢方の視点で「今の心と体の状態」を見える化 現代を生きる私たちは、知らず知らずのうちに無理を重ねたり、頑張りすぎてしまうことが多くあります。さらに近年は、気候変動による寒暖差や湿度の乱れなど、生活環境そのものが過酷に。 自律神経をはじめ、私たちの身体にはこれまで以上に負担がかかりやすい状況です。 その結果、 「常に疲れている」...

養生 · 2025/10/14
今こそ「未病ケア」で自分を守るとき...

お手引き · 2025/10/07
現代社会を生きる私たちは、知らず知らずのうちに心身の疲労を溜め込んでいることが少なくありません。特に日本人は、真面目で責任感が強い一方で、ストレスを抱え込み、抑圧してしまう傾向があるように感じます。実際にお客様と接し、問診を通してお話を伺う中で感じるのは、「心」と「体」のつながりが希薄になっている方がとても多いということです。ストレスや身体的な不調は、慣れてしまうことでそれが当たり前になり、いつしか体からのサインを感じ取れなくなってしまいます。その結果、心身の疲労は自覚のないまま、一段深刻な状態へと進行していきます。 見えないストレスが奪う「栄養」と「回復力」 ストレスに対応するため、体内ではアミノ酸・ミネラル・ビタミンといった多くの栄養素が消費されています。その影響は、実際に健康診断などの数値にも表れます。ストレスホルモンであるコルチゾールは、副腎皮質から分泌され、ストレスに対処するために重要な役割を果たしています。しかし、慢性的に高い状態が続くと、いわゆる副腎疲労と呼ばれる状態を招き、心身のエネルギーが枯渇してしまいます。このコルチゾールの数値は、まさに現代社会におけるストレスの度合いを示す指標の一つ。近年、この数値が注視されていること自体が、私たちがどれほどストレスと隣り合わせに生きているかを物語っています。そのため、気づかぬうちに眼精疲労、首肩のこり、睡眠の質の低下、慢性的な疲労感など、本来回復に必要なエネルギーが不足してしまうのです。 香りで心身の声を聴く ― 漢方アロマの力 漢方アロマは、嗅覚という本能の感覚を通じて、体の声に耳を傾けるケア。香りがもたらす癒しによって、内側から自然治癒力を高めていくサポートをします。単なるリラクゼーションではなく、「感じる力」を取り戻し、心と体のバランスを整えていく現代人にとって、とても大切なケアのひとつです。心身のつながりを取り戻すことで、「今の自分にとって何が必要か」を直感的に感じ取る力が戻ってきます。たとえば、「今は少し休むべきだな」「今日は温かいものを食べたい」といった、自分の体が求める声に素直に従えるようになる事で本来あるべきセルフケアが可能になります。 医療でも薬でもない、“もうひとつの選択肢” 漢方アロマヘッドスパは、癒しを通して医療や薬では届かない領域を支えるケアです。ストレス社会に生きる私たちにとって、心身をつなぎ直すための“もうひとつのピース”として、今の時代に欠かせない存在だと感じています。ご自身の心と体に静かに寄り添い、ほんのひとときでも「整う感覚」を取り戻す時間を、ぜひ大切にしてみてください。

養生 · 2025/09/22
ここへきて気温が下がりはじめ、体調を崩される方が増えています。特に「疲労感」「風邪」「咳」「アレルギー症状」などを訴える方が多く、季節の変化が心身に影響を与えていることを実感します。...

養生 · 2025/09/17
まだまだ暑さが残る日々ですが、私たちの体はすでに秋へと移行しつつあります。この時期に「暑いから」と闇雲に水分を摂りすぎると、体内の水分代謝に負担がかかり、かえってだるさや不調につながることもあります。自然はすでに秋の気配を見せていますが、私たちの体は昨今の急激な気候変動に十分に順応できていません。だからこそ、かつての季節のリズムを意識しながら養生を取り入れることが、秋バテや体調不良を防ぐカギとなります。 秋と「肺」のケアの関係 漢方アロマヘッドスパでも、最近は「肺」と関わりの深い香りを選ばれる方が増えています。肺は免疫力を司る大切な臓器。夏の疲れが残ったままだと、風邪をひきやすくなったり、秋口特有のアレルギー症状が出やすくなったりします。つまり、肺のケアは免疫力アップや秋バテ予防に直結するのです。 この時期におすすめの養生法 冷たい飲み物を控え、常温の水や温かいお茶を選ぶ 朝晩の気温差に備えて首元やお腹を冷やさないようにする 梨や白きくらげ、はちみつなど「肺を潤す食材」を取り入れる 軽いストレッチや深呼吸で呼吸を整える 季節の変わり目におすすめのケア 漢方アロマヘッドスパは、癒しの時間を通して自律神経を整え、免疫力の向上をサポートします。心身のバランスを深いところから整えることで、秋バテを防ぎ、季節の変わり目を快適に過ごせるケアとしておすすめです。

養生 · 2025/09/06
かつて「体」は「體」と表記されていました。この字は「骨が豊かであること」を意味し、骨が健康の象徴として捉えられていたことを示しています。実際、骨は単なる体を支える構造ではなく、古来より「體(からだ)」の中心とみなされてきました。 漢方における「腎」と骨の関係...

養生 · 2025/08/22
蒸し暑い夏の夜が続きますね。寝苦しさでなかなか寝つけなかったり、途中で目が覚めてしまうことはありませんか?実は、質の良い睡眠のカギは「脳の熱を下げること」 にあります。 なぜ脳の熱を下げる必要があるのか?...

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